平成25年10月15日 本会議

 〔橋本聖子君登壇、拍手〕
○橋本聖子君 自由民主党の橋本聖子でございます。
  
 私は、ただいま議題となりました自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、日本維新の会、新党改革・無所属の会、生活の党の各会派共同提案に係る二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に関する決議案につきまして、発議者を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。
  
 まず、案文を朗読いたします。
  二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に関する決議案
  一九六四年の東京大会以来五十六年ぶりとなる二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催は、スポーツの振興と国際交流・国際親善、共生社会の実現、国際平和への寄与にとって極めて意義深いものであるとともに、我が国が元気な日本へ変革していく大きなチャンスとして、国民に夢と希望を与えるものとなる。
  国は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が円滑になされるよう、環境の保全に留意しつつ、競技場など諸施設の整備その他の受入れ態勢に関し万全の措置を講ずることはもちろん、国民のオリンピック精神の高揚とスポーツを通じた世界への貢献、広く国民すべての一層のスポーツ振興を図るとともに、東日本大震災からの復興を着実に推進することにより、これからの新しい日本の創造と我が国未来への発展のため東京大会を成功させるよう努めなければならない。
  よって、政府は、総合的な対策を確立し、国民の理解と協力のもとに、その推進を図るべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 
 去る九月七日、オールジャパン体制で取り組んでまいりました招致活動が実を結び、二〇二〇年の東京でのオリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決定いたしました。改めて、招致活動に御尽力をくださいました関係者の皆様、また、東京招致を熱く応援してくださいました国民の皆様方に心から感謝を申し上げます。
 オリンピック・パラリンピックは、競技力を競うばかりでなく、スポーツを通じた友情、連帯、フェアプレーの精神を培います。そして、スポーツを人類の調和の取れた発達に役立て、人間の尊厳保持に重きを置いた平和な社会を推進しようとするものであります。
 一九六四年に開催された東京オリンピックは、こうしたオリンピックの理念のみならず、戦後の日本が復興を経て経済大国となっていく起爆剤となりました。日本人の忍耐力、勤勉さ、復興に懸ける思いが一つにまとまった結果だと言えます。それから約半世紀が経過し、我が国は社会基盤の充実した国家を築き上げました。しかし一方で、急速に進む少子高齢化や歯止めの掛からない医療費の増大など、先進国ならではの課題や東日本大震災からの復興など、戦後とは異なる課題に立ち向かわねばならない状況に置かれております。
 こうした中で開催される二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、二十一世紀の成熟都市たる範を示し、東日本大震災からの復興を着実に進め、我が国が諸課題を克服した姿を世界に示すとともに、スポーツの力と我が国の文化力を世界に発信する絶好の機会となります。大会を円滑に、そして有意義に開催するため、国及び国民が一丸となり、全力で取り組んでいく必要があると考えます。
 施設整備を始めとする開催準備を進めるに当たっては、環境の保全に十分に配慮するとともに、日本全体が健康になるための施策、そして防災、減災に配慮された障害者や高齢者にも優しい町づくりを進めていく必要があります。
 また、世界各国から訪れるスポーツ選手や観光客の皆様をもてなすためのソフト面での対策も不可欠です。
 他方、スポーツ振興につきましても、大会に向けて、選手強化はもちろん、スポーツ基本法の理念を踏まえ、誰もがスポーツに気軽に参加できる環境整備を加速させることが必要であります。スポーツを通じて、青少年の心身をたくましく育て、地域再生、医療費の削減、健康長寿社会の実現を図ることが求められております。
 政府においては、以上のような視点に立って、国民との対話を重視し、情熱を持って諸対策を強力に推進し、二〇二〇年に向け、万全の体制を構築すべきであります。
 以上が本決議案を提案する趣旨であります。
 東京大会の成功に向け、何とぞ議員各位の満場の御賛同を賜りますようにお願い申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)